私と同世代の方には説明不要の米軍B-3ジャケットをデザインソースにしたスリーピングバッグになります。
ことの発端はムートン商社様から｢何かムートンで作りませんか｣とのご提案でしたが、詳しくお話を伺うと何と国内有数の某有名フライトジャケットメーカー様のファクトリー機能も長年担われていることが判明し、同じ材料、同じ手法で製作が可能との事でした。
でしたら是非これを！と思い立ったのがこの寝袋になります。
私見ですが、こういった思い付きアイテムは作り方次第では｢面白アイテム｣で終わってしまうので、いかに真面目に真剣に取り組むかが大切なことだと考えます。まず進めたのが縫い目や各部の補強、ポケットに使う｢茶芯のホースハイド｣、｢B-3専用のピン付きバックル｣、｢ビンテージ仕様で寝袋に適した綿テープの両面ファスナー｣を探すことでした。
ファスナーとホースハイドは比較的すぐに見つかりましたが、バックルが見つからず約半年保留となっていたところ、NEXUS VIIの今野さんからの情報提供によりついにバックルを確保することが出来ました。
ここからやっと製作開始ですが、通常の製品に比べると桁違いの材料代が掛かるため、本番の材料で製作するのは最終段階のみとし、仮の素材(いわゆるフェイクのムートン)で幾度も仮縫いや調整を行い、各パーツの抜型を製作し、ベルト革の裏加工など最終サンプルへの道筋を立てました。
正直、売れるか売れないかといえば売れないアイテム(もしかすると1個も)との認識で進めましたが、ファクトリー様の確かな技術もあり、思い通り（いやそれ以上）の仕上がりになったので個人的には大満足です。
スペック的には現在フィールドテストできるシーズンではないのであくまで推測ですが、0度くらいまでは薄着で就寝出来る気がしています。元々大き目なシルエットなのでシュラフカバーとして中にシュラフを入れていただくと更なる下限域までブーストしていただく事も可能です。(体感温度は大きく個人差がありますので話半分で聞いてください。)
スペックはともかく何よりも中に入った際のムートンの気持ちよさと包まれる安心感は絶大で、毛足の長さからくる弾力によりマット無しでもあまり体が痛くないという予想外の利点も兼ね備えています。(もちろんマットを敷いた方がベストです。)
頭周りのファーはリアルコヨーテでB-3とは関係のないディテールですが顔出し部分を少し狭くする目的と単なるアクセントとご理解ください。(不要な方はDOTボタンで取り外し可能です。)
おそらくですが、世界一高価な寝袋な気がしますので我こそはという方がいらっしゃいましたら是非お求めください。
※ 収納＆持ち運び用レザーストラップが付属しますので上手に丸めると寝ている大型犬くらいのサイズになります。
MATERIAL
ムートン（羊）、馬革、牛革、コヨーテファー
COLOR
・BROWN
SIZE/SPEC
高さ×幅 : 約198×80cm
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