プロダクトレビュー:LONE PEAK 9+
走ること、歩くことが面白くなるシューズ
店主の山根です。私は日々トレイルランニングで山に入っていますが、シリアスに山を走ることもありますが、自然や季節、そして自分の体の動きを感じながらゆったりと走ったり、歩いたりする時間も大切にしています。そんな時は一人で、装備も可能な限り少なく、時計もいらない、イヤホンも当然いらない。練習ではなく、特別な遊びに近い感覚です。
今回ご紹介する ALTRA LONE PEAK 9+ は、まさにその「遊び」を最高に深めてくれる一足です。
「速く走るため」ではないという贅沢

現在のトレイルシューズ市場は、厚底や強い反発力を備えた「速く走るためのギア」が席巻しています。しかし、ローンピークが長年愛され、特にハイカーから絶大な支持を得ている理由は、その対極にあります。
このシューズは、決して「靴に走らされる」タイプではありません。むしろ、自分の足をフルに使い、大地をダイレクトに感じるための道具です。
大地に近いからこそ生まれる、圧倒的な安定感

私がローンピークを信頼している理由は、その「設置感覚」の良さです。
ソールが厚くなればなるほど、地面のわずかな傾きが足首の関節にとっては大きな角度の傾きとなり、足首への負担、捻挫などのリスクに繋がります。また、ミッドソールが柔らかすぎれば、着地のたびに左右にぶれてしまいます。
ローンピークは、地面と足裏の間の距離が少ない。
だからこそ、踏んでいるものの感触が手に取るように分かります。足と地面の間に「ズレ」が少なく、自分の思い通りに一歩を置ける。クッション性は十分にありながら、大地に最も近い感覚で進める。この安心感は、他の厚底シューズでは決して味わえません。
「滑らない」がもたらす、心の余裕
そして「9+」における最大の進化が、アウトソールに Vibram® MegaGrip が搭載されたことです。「滑る心配がない」ということは、単に安全だというだけではありません。滑ることに意識を割かなくて済む分、目の前の地形を楽しむことに集中できるようになります。
たとえテクニカルで荒れた路面であっても、自分の足裏の感覚を信じて、迷いなく一歩を踏み出せる。この精神的な余裕こそが、長時間の旅やランニングを最後まで楽しむための鍵になります。
最後に
アスリートのようにタイムを削るのも一つの楽しみですが、装備に頼りすぎず、自分自身の身体でシンプルな走りを楽しむ。そんな「特別な遊び」には、この薄さと柔らかさ、でも絶対的に信頼できる一足がベストだと思います。
自分の足で動いているという確かな手応え。是非ローンピーク 9+で大地との繋がりを体感してみてください。


